農と食のこと

青年部、起つ! ~西尾の抹茶 和 ができるまで~

※現在取り扱っておりません。長年にわたりご愛顧いただき、誠にありがとうございます。

 振って、点てる――。

 「西尾の抹茶 和(なごみ)」は、JA西三河青年部が発案し、JA西三河産直課とともに協議を重ねて生み出した、『ペットボトルで飲む本格抹茶』。濃い緑と上品な香り、おだやかなうまみとコクが特徴の”西尾の抹茶”をペットボトルに閉じ込めました。

 気軽に飲める本格石臼挽き抹茶を、ぜひご賞味ください。

「西尾の抹茶 和」のここがポイント!

(1) 本格茶臼挽き、西尾の若手茶農家が作った抹茶を100%使用

 「西尾の抹茶 和」に使用されている抹茶粉末は、西尾市の若手茶生産者がつくった抹茶を100%使用しています。茶臼で挽いた本格抹茶は粒子が細かく、風味がよいと消費者から好評。茶葉の濃い緑と上品な香り、穏やかなうまみとコクが特徴で、地域ブランド(地域団体商標)にも指定されている『西尾の抹茶』をお手元に届けます。

地域ブランドの説明はこちら(特許庁HP)から

(2) ボトルを振って抹茶を点てる新たな抹茶の楽しみ方

 「西尾の抹茶 和」の抹茶粉末は、(株)フレッシュの「真SENキャップ」を利用してキャップの中に格納されています。脱気・窒素ガス封入ののち密閉して鮮度を維持しており、1年6か月の長期保存を可能としています。

(株)フレッシュのホームページはこちらから。

  • 手での石臼挽きを体験する児童
    かつてはこうして手で石臼を引いていました
    現在は機械の石臼で抹茶を挽いています
  • ボトルを振って抹茶を点てる
    (みどり川さくら祭にて、2014年4月)

「西尾の抹茶 和」ができるまで

  • 被覆作業

    新芽の吹く4月上旬~5月ごろ、茶園を寒冷紗で覆います。

    新芽を吹く茶畑
  • 収穫

    5月中旬ごろ、乗用型摘採機で新芽を刈り取ります。

    茶畑での新芽刈り取り風景
  • 製造

    自動コンテナから運ばれてきた新芽を、約100℃の蒸し器で蒸します。

    蒸し器 蒸し器
  • 散茶機

    蒸した新芽を散茶機で散らします。

    散茶機
  • 乾燥炉

    バーナーで温められた乾燥炉の中は約100℃~110℃。乾燥炉の中は5段の網が回っており、徐々に熱風乾燥されます。

    乾燥炉
  • 袋詰め

    風力選別機で選別し、再乾燥させた「荒茶」を、大海(だいかい)という袋に詰めます。
    一袋におよそ20~25kgの荒茶が詰まっています。

    袋詰め
  • 仕上げ

    軸などを取り除き、大きさ・品質を整えます。

    仕上げ段階の茶葉
  • 石臼で挽く

    きめ細かく、口当たりの良い抹茶にするため、石臼でゆっくり挽きます。

    石臼
  • 出来上がり!

    「西尾の抹茶 和」の抹茶粉末は、(株)フレッシュの「真SENキャップ」を利用してキャップの中に格納されています。脱気・窒素ガス封入ののち密閉して鮮度を維持しており、1年6か月の長期保存を可能としています。

    (株)フレッシュのホームページはこちらから。

    完成品

写真提供:赤堀製茶場

青年部、起つ!

ポリシーブック2013ポリシーブック2013
(クリックするとpdfが開きます)
 「西尾の抹茶 和」の企画・開発を行ったJA西三河青年部は、西尾市内の青年農業者で組織する青年団体です。

 青年部は2011年から政策提言集「ポリシーブック」の制作に取り組み、将来の農業生産を担う若い農家の視点から、JAや行政、国に対しての提言を行っています。

 その中で、自ら行おうと揚げた取り組みが『6次産業化(※)』。カンタンに言えば、「自分たちの生産する農作物を利用したオリジナル商品を開発・販売して利益を上げよう」というものです。

 青年部員たちは、特色あるオリジナルの加工品を生み出そうと定期的に集まり、農産物を持ち寄っては加工品づくりに取り組みました。

 しかしこの取り組みは難航。どうしても美味しいものができなかったもの、製造コストが高くなり過ぎたもの、加工を依頼する段階で断念せざるを得なかったものなど、さまざまな試作品が青年部員の手によって生み出されては消えて行きました。

  • 試作品作りに取り組む青年部員ら
    机に並ぶのは各自が生産した作物
  • 青年部の作った試作品
    「抹茶米粉ラスク」
    コストと製造の手間から、
    商品化には至りませんでした

6次産業化
農産物の生産(第1次産業)だけでなく、食品加工(第2次産業)、流通、販売(第3次産業)にも農業者が主体的かつ総合的に関わることによって、付加価値の高い商品を作りだし、農業者自身が利益を得ることによって農業を活性化させようという取り組み。

完成!

 開発開始から3年を経た2014年5月。製造コストや商品名・商標、加工業者選びなどの数々の問題をJAとともに乗り越え、ようやく商品化に至ったものがこの『西尾の抹茶 和』

 ここに至るまでに青年部員たちは、JA職員や製造業者を交えて検討を重ね、自ら市場調査を行って消費者ニーズを探りました。

 この商品を通して、市内に限らず多くの人に西尾の若手農家が作る農産物を知ってもらい、今後の商品開発にもつなげていこうと部員たちは意気込んでいます。

  • みどり川さくら祭で試作品を振舞う青年部員 
    アンケートを取り、ニーズを調査しました 
    (2014年4月) 
  • 完成した「西尾の抹茶 和」
    手にしているのは
    青年部の赤堀正光部長
JA西三河青年部 2015年度実績発表
「これが俺たちの商品だ!~ポリシーブックの取り組み~」

2011年のポリシーブックの取り組み開始から「西尾の抹茶 和」発売に至るまでの実績を発表する青年部員 
この年JA西三河青年部は、実績発表大会の県大会と東海・北陸ブロック大会で最優秀賞に輝き、JA全国青年大会で発表を行いました(2016年2月)