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おいしい梨づくりへ 「西尾梨」摘果講習会

2018.5.7

摘果する果実を確認する参加者ら
摘果する果実を確認する参加者ら

 JA西三河梨部会は、4月下旬に「西尾梨」の摘果講習会を管内の西尾・福地・吉良地区の3か所で開き、計58人の梨生産者が参加しました。4月27日には、西尾地区の摘果講習会をJA高河原センターで開催。
 摘果は高品質で大玉の梨をつくるため、花が満開になってからの約1ヶ月で行わなければならない重要な作業です。早生品種の「幸水」は例年より一週間ほど早い4月5日に満開となり、5月上旬頃までに予備摘果、中旬頃までに仕上げ摘果を行います。
 今年は3月初めの気温が高く、開花が早まった影響により着果が多く、収穫も例年に比べて一週間ほど早まる見込み。そのため、年間を通して一番高値で取引される盆前出荷に照準を合わせて栽培管理を調節することを確認しました。盆前出荷を行うことができる産地は全国的にも少なく、需要の多い盆前に「幸水」の出荷に力を入れて、販売高の向上につなげていきます。
 座学では、県西三河農林水産事務所農業改良普及課西尾駐在室の木本直樹主任が着果管理や摘果の実施時期、新梢管理、今後の気象状況などについて説明しました。その後、同部会員の手島幹男さんのほ場(西尾市江原町)へ移動し、木本主任の指導の下、参加者らは摘果の技術を学びました。着果管理のポイントは品種によって異なり、「幸水」では早期摘果で果実肥大を促し、「豊水」は果形をよく確認して変形果を取り除きます。
 今年度作より「三河梨」から「西尾梨」へ名称変更し、新たなブランドを打ち出した同部会は、部会員67人・作付面積18㌶で「幸水」「豊水」「新高」「あきづき」などを栽培し、主に県内へ出荷しています。ナシヒメシンクイの繁殖を抑制するため、5月中旬頃には交信かく乱剤「コンフューザーN」を利用した防除作業を行い、化学合成農薬の使用回数を減らした環境にやさしい梨づくりに取り組んでいます。