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茶どころ西尾・恒例の「八十八夜行事」 小学生による野点体験、茶料理のカフェなどの催しで「西尾の抹茶」PR 西尾茶業クラブ・吉良茶研究会

2018.5.8

かすり姿で茶摘みを披露する西尾キャンペーンレディ
かすり姿で茶摘みを披露する西尾キャンペーンレディ

 西尾市内の若手茶生産者で組織する西尾茶業クラブと吉良茶研究会は、「八十八夜」となる5月2日、「八十八夜行事」を西尾市の稲荷山茶園公園で開きました。
 「八十八夜行事」は、生産量日本一の「西尾の抹茶」を全国に広くPRすべく、両クラブが毎年開いている恒例行事。西尾キャンペーンレディや生産者の女性がかすり姿の茶娘にふんして茶園に入り、新茶をていねいに摘み取りました。会場には多くの報道機関のほか、茶どころ・西尾を象徴するイベントをカメラに収めようと一般来場者100人以上が集まりました。
 今年は初の試みとして、茶産地である西ノ町地区を校区に持つ西尾市立西野町小学校の3年生52人が野点を披露。公園の一角には毛せんをしき、赤い野点傘をさしかける本格的な会場を用意。事前学習などで『一期一会』の心構えなどを学んだ児童らが、心を込めて抹茶を互いにふるまい、抹茶の文化を体験しました。
 また特設コーナーでは「デイ・カフェ」と題して、来場者にむけて抹茶・グリーンティーや「新茶天ぷら」・「抹茶ワッフル」・「茶ノベーゼパスタ」といった抹茶を利用したスイーツや料理を無料で提供。来場者の人気を集めていました。
 西尾市茶業組合の稲垣拓康組合長は、今年の作柄について「今年は厳しい寒さに見舞われたものの、3月は気温が高い日が多く、一週間ほど早く成長した。凍霜害の被害もなく、質・量ともに平年並みを超えることを期待している」と話しました。また、2019年11月に西尾市内で開催される『全国お茶まつり西尾大会』について、「消費者の皆さんに喜んでいただける楽しい大会を目指したい。同時に開催される全国茶品評会は、栽培・製造・仕上げ技術の向上を目指して行われる。上位入賞には出品茶と真摯に向き合うことが必要になる。品評会に向けての取り組みが、今後の西尾の抹茶の指針になると思っている」と話しました。
 西尾市は、抹茶の原料である「てん茶」の生産量が年間433㌧(平成29年度産)を誇る、全国でも有数のてん茶産地。同地域で生産される「西尾の抹茶」は平成29年3月には農林水産省の地理的表示(GI)保護制度に指定されています。今年の一番茶の茶摘みは5月7日頃からスタートし、6月上旬まで行われる。市内の小中学生による伝統行事「学校茶摘み」も5月中旬に行われ、延べ7300人が地域を支える名産品・抹茶の生産とふれあいます。

野点を通して「一期一会」の言葉を学ぶ西野町小学校の児童ら
野点を通して「一期一会」の言葉を学ぶ西野町小学校の児童ら
てもみ茶づくりを体験する
てもみ茶づくりを体験する児童ら