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夏の味覚「梨」シーズンの到来を前に 愛知県なし現地研究会開催

2018.7.6

栽培指導を受ける参加者ら(現地視察)
栽培指導を受ける参加者ら(現地視察)

 「な(7)し(4)の日」である7月4日、西尾市で平成30年度愛知県なし現地研究会が開かれ、愛知県内の梨生産者や部会担当者など約150人が参加しました。愛知県果樹振興会の主催で、梨生産者の技術の研鑚等を通じて生産振興を図ることを目的としています。
 現地視察は、市内の梨生産者である齋藤光俊さんと星野重春さんの園地で行われ、県西三河農林水産事務所農業改良普及課西尾駐在室の職員が栽培の特徴などを説明しました。2本主枝の棚仕立て、無袋栽培、除草の機械化による省力化を図り、130㌃もの大規模経営を家族3人で実現する齋藤さんの園地を訪れた参加者からは「剪定や収穫がしやすそう」などの声がありました。また、共選出荷による有袋栽培を展開する星野さんの園地では、「西尾梨」のこだわりをアピールしました。
 午後には、西尾市文化会館で現地研究会を開催。今年は雨が多いことから、国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 果樹茶業研究部門 生産・流通研究領域 病害ユニット長 足立嘉彦氏が「黒星病の防除対策」について講演しました。
 今年度作は3月頃より気温が上昇し、開花時期が例年より1週間早く、病害虫被害もなく順調に生育しており、7月下旬より「幸水」の出荷が始まる見込みです。西尾市は、梨ひとつひとつに袋をかける「有袋栽培」や「交信撹乱剤(性フェロモン剤)を使用した環境に優しい防除」を産地全体で取り組んでいることが特徴で、安心安全な梨づくりにより他産地との差別化を図っています。また、平成30年2月には「三河梨」から「西尾梨」へ名称を変更し、産地化を見据えた地域ブランドの確立を目指しています。