新着情報

恒例の「八十八夜行事」、茶摘み娘として外国人女性3人が初参加 日本文化体感し国際交流に一役

2019.5.9

茶摘み披露セレモニーに参加する外国人女性
茶摘み披露セレモニーに参加する外国人女性

 5月2日、西尾茶業クラブ・吉良茶研究会の2団体が主催した『西尾の抹茶・八十八夜行事』の茶摘みセレモニーの茶摘み娘に、外国人女性3人が初めて参加しました。
 この日3人は、西尾キャンペーンレディなどとともにかすり姿にタスキをかけた茶摘み娘となり、昔ながらの手摘みの茶摘みを体験。参加した女性は「集中して取り組むことができた。葉の感触が良かった」と話しました。
 西尾市のてん茶農家や加工業者・流通業者などで組織している西尾茶協同組合は、西尾市国際交流協会が開催するイベント内のお茶会向けに、10年以上前から抹茶を提供していました。その一方で八十八夜セレモニーでは、徐々に茶摘み娘のなり手不足が悩みとなっていました。
 そこで西尾茶協同組合は、グローバルな『西尾の抹茶』のPRと国際交流の一環とするべく、西尾市国際交流協会を通して、外国人女性に対して八十八夜セレモニーへの参加を打診。3人が手を挙げ、今回のセレモニーへ茶摘み娘として参加することとなりました。
 西尾の抹茶・八十八夜行事は、茶摘み開始の目安とされる雑節のひとつ八十八夜(通常5月2日、閏年は5月1日)にあわせ、西尾市内の若手てん茶生産者で組織する西尾茶業クラブ・吉良茶研究会の2団体が毎年開催するPRイベント。西尾キャンペーンレディなどが茶摘み娘に扮して昔ながらの茶摘みを市民やマスコミに向けて披露し、茶摘みシーズンの到来を告げる恒例行事として親しまれています。同日は他にも、抹茶・冷抹茶などの配布や古式製法による手もみ茶の実演が行われたほか、西尾の抹茶街道ウォーキングラリー、6次産業化に取り組むてん茶農家によるキッチンカー出店などが行われ、参加した多くの市民らが、西尾名産の抹茶に親しみました。
 西尾市は抹茶の原料となるてん茶の大産地で、市内121人の農家が205㌶でてん茶を栽培し、年間に466㌧を生産しています。加工用食材としててん茶の輸出を行っていることが大きな特色で、近年は年間に約100㌧を世界40カ国へ輸出しています。2017年度に農林水産省による地理的表示保護制度(GI)登録、今年2月には愛知県GAPを取得するなど安全・安心なてん茶生産とブランド化の取組を積極的に展開。今年度は第73回全国お茶まつりを市内で開き、品評会や青年の集い、大会式典とPRイベントなどが8月から11月にかけて開催されます。