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繁忙期に向けて「農福連携」スタート

2020.3.6

施設担当者(左)と最終打ち合わせをする農家の渡辺さん(中央)

 西尾市は全国有数のカーネーション産地。繁忙期の資材組み立てに苦労していることを背景に当JAでは2019年度より、JA愛知中央会を通じて農福連携相談窓口を設置しています。労働力を求める農業者等と農作業への就労を希望する障害者をマッチングさせ、最大の出荷ピークとなる「母の日」に向けて5月末までの3ヶ月間試験的に作業を委託。高齢化や人手不足に悩む農家にとっては繁忙期の労働力が補え、障害者には新たな就労の開拓につながります。

 2月25日には、マッチングした市内にある2つの福祉事業所と2戸のカーネーション農家がJA本店で農福連携に係る業務委託契約を締結。その後、契約農家の作業場へ移動し、委託内容となる段ボールの組み立て方や搬入出の方法などを確認しました。搬入出は確認票を基に管理を行います。

 3月5日には中央会とJA担当者が作業委託を受けた2つの福祉事業所を巡回。社会福祉法人 幡豆福祉会 友国作業所では、生活介護の6人が作業にあたっています。担当スタッフは「組み立て時のアクションが大きく達成感があり、順番待ちができるほど人気。組み立てから搬入まで携わることで、やりがいを持って楽しく取り組んでくれている」と今後の活躍に期待を寄せていました。一方で福祉の受入に対する意識について、「JAや行政には受入体制を整え、窓口を増やしてほしい」と要望しました。作業委託したカーネーション農家の渡辺康弘さんは「助かるし、農業と福祉を繋げる取組みに少しでも協力できたらと思い、今回お願いさせてもらった」と話しました。JAでは経験値を伴う農作業の一部を切り出し、障害者の作業能力を考慮した仕事を設定することで、農福連携を広めて地域の活性化につなげていきます。