西尾市伝統の「学校茶摘み」市内小中学生延べ5000人が勤労体験学習
2025.5.22
全国有数のてん茶生産量を誇る愛知県西尾市で、市内小中学生による「学校茶摘み」が5月8日から始まりました。市内の中学校6校と西野町小学校の4~6年生が、5月21日まで行いました。
5月12日は鶴城中学校1・3年生、西野町小学校4~6年生が、雨上がりの柔らかな陽光の下、新芽を丁寧に摘み取りました。体験をした同中学校3年9組の小林優心さんは「茶道教室に参加していて抹茶が好き。今年で茶摘みを卒業するのは名残惜しいが、抹茶点ては今後も続けていきたい。今日は前回よりも多く収穫したい」と話しました。
「学校茶摘み」は今年で87年目を迎える西尾市伝統の勤労体験学習。この活動は、地元の特産品である抹茶の原料「てん茶」の生産に触れる貴重な機会となっており、地元の農業や文化への理解を深めることを目的としています。また西尾市は、抹茶の原料となるてん茶の生産に特化し、年間347㌧の生産量を誇ります。西尾の抹茶は、茶園全体を寒冷紗(黒色の化学繊維の覆い)で覆う「棚式覆下栽培」が特徴。一番茶の摘採前20日前後の間日光を遮ることで、渋みのもととなるタンニンを減らし、甘みを引き出すテアニンの生成を促進し、高品質な茶葉となります。地域ブランドとしての認知度を確立している「西尾の抹茶」は、国内に留まらず海外での評価も高まっています。
