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JA西三河いちご部会ICT研究会 産地力向上に向けて、イチゴ高設栽培「章姫」の栽培試験

2020.7.1

報告会のようす

 県内でイチゴの生産量・規模ともにトップクラスを誇る西尾市では農業用ICTツールを活用し、生産性向上への取組みを進めています。JA西三河いちご部会ICT研究会は6月26日、JA西三河あぐりセンター小牧で研究会を開き、今シーズン取り組んだ高濃度CO2ダニ防除機やCO2局所施用、生物農薬・リモニカスカブリダニの試験結果を共有しました。
 この日、研究会に所属するイチゴ生産者7人とJA、JAあいち経済連、県西三河農業改良普及所の担当者が参加。各担当者が試験結果を報告しました。定植前の苗に施す高濃度CO2ダニ防除では、ハダニ防除の効果だけでなく、ホコリダニについても一定の効果がありました。また経済連よりイチゴの予冷庫を改造した高濃度CO2ダニ防除機の紹介があり、今後は処理本数など費用対効果を鑑みつつ、効果の大きさなどを検討していきます。イチゴ株元へのCO2局所施用の試験では、今シーズンは思うように結果が出なかったため、CO2濃度の施用量など設定条件を見直して引き続き試験を実施。1年間のモニタリングからは生産者ごとにハウス内の温湿度・CO2・飽差・日射強度を比較し、来作の栽培に生かします。今後は試験と並行してデータ活用を進めつつ、最適なハウス環境づくりのための栽培マニュアル作成をめざし、ICTツールを導入する「いちごスクール」の1期生からも希望者がいる場合は随時受け入れていきます。
 同研究会は2016年、環境測定器「あぐりログBOX」、食・農クラウド「Akisai(秋彩)」を導入する10人で組織。近年は天敵製剤利用による農薬使用量低減に努めるほか、環境モニタリング装置を利用した最適なハウス環境の構築をめざしています。