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次作に向けて「ミヤコバンカー」の試験結果を共有

2020.10.30

関係機関とともに試験結果を検証

 当JAは10月20日、JA西三河あぐりセンター小牧で梨栽培における天敵製剤「ミヤコバンカー」の試験結果を生産者、JAあいち経済連、西三河農林水産事務所農業改良普及課、資材メーカーと共有しました。関係機関とともに試験結果を検証し、次年度の栽培に活かしていきます。
 この日、「ミヤコバンカー」を導入する生産者5人をはじめ、JA職員など12人が参加。参加者は4月~9月の月別平均気温や降水量の変化と合わせて今作を振り返りました。今年は7月末までダニの被害をしっかり抑えられていましたが、8月に入り家庭菜園際の果樹からハダニが発生。高温・乾燥による増殖を確認しました。また8月は35度以上を記録した日が12日あり、活動可能温度が12度~35度のミヤコカカブリダニの活動が低下し、防除しきれなかったことが推察されました。今後はその年の天候や圃場環境を見極め、ハダニの急増期を把握し、その2~3週間前に「ミヤコバンカー」を設置できるよう指導していきます。
 同日には、試験結果を基に昨年策定したIPM導入暦の見直しも実施。JAでは今後も関係機関との連携を図りながら天候やダニ剤散布回数等をデータ化し、IPMの防除体系の確立に役立てます。

 食の安全と環境保護への強い関心が高まる一方、生産現場では難防除病害虫の対策や薬剤抵抗性が問題となっていることを背景に、JAでは2018年より西尾梨での天敵製剤利用による防除体系の確立に取り組んでおり、農薬散布回数の削減など省力化や環境保全にもつなげています。