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イチゴの業務用出荷スタート! クリスマス控えて冬のピーク到来

2020.12.16

集荷場でイチゴをひと1箱ずつ検査する生産者

 県内で生産量・規模ともにトップクラスを誇る西尾市で、12月上中旬よりイチゴ出荷の冬のピークを迎えています。特に需要の高い9日から22日にかけては、ケーキ等に利用される業務用イチゴの出荷を中心に行い、2週間で約21万パックを出荷する見込み。12月の出荷量は全体の約2割を占め、業務出荷初日の9日には約24,000パックを出荷しました。
 今年は夏場の高温により花芽分化(花の咲く時期)が遅れ、例年に比べて1週間ほど遅れて出荷開始。昨年は暖冬で小玉傾向でありましたが、今年は例年通りの冷え込みで玉伸びが良く大玉傾向。11月1日から始まった共選出荷より順調な出荷が続いています。最盛期は4月。JA西三河いちご部会の石川良雄部会長は「コロナ禍で業務用が減ったが、内食需要が高まってきている。今年もおいしいイチゴに仕上がっているので、ぜひおなかいっぱい食べてほしい」と話しています。
 業務用イチゴの階級は、ケーキに適した2L・L・Mの3種類。業務用出荷の専用パックはやわらかい素材を用い、イチゴを置く場所に穴をあけることで荷傷みを避けています。また通常よりも高値で取引されるクリスマス前の出荷に注力しており、安定した出荷量と高品質が大手製菓業者から高く評価されています。集荷場のJA西三河あぐりセンター小牧では、パック詰めしたイチゴを持ち込む生産者の車が次々と到着。生産者が輪番制で1箱ずつ等階級や品質の検査を行い、衛生面や品質面を徹底。新規就農者向け栽培講座「いちごスクール」のスクール生もベテラン生産者に混じり、出荷作業にあたっています。

 市内のイチゴ生産者で組織するJA西三河いちご部会(部会員76人)は、約16.3㌃で962㌧のイチゴを生産(令和元年度)。県内でも部会員が多く平均反収が高いことが特徴です。「章姫」・「紅ほっぺ」を生産し、主に県内市場のほか、石川県・新潟県など5市場へ出荷し、販売金額は約11.4億円。品種を集約することで、ロット数を高めて有利販売につなげています。